
「動詞の後 to 不定詞が来るのか動名詞が来るのか」って結構丸暗記っぽくて苦手な人も多いと思うのですが、そんな人をさらに悩ますのが
後ろに to 不定詞も動名詞も付けられるけど意味が変わっちゃう動詞
の存在です。
でも決して数は多くありません!

例文付きで解説していくのでがんばって覚えましょう!
to不定詞と動名詞で意味が全然違う動詞
これらの動詞は to不定詞を使うか動名詞を使うかによって意味が全く変わってきます。
remember (覚えている) / forget (忘れる) / stop (止まる) / quit (やめる) / try (試す) / need (必要とする) / help (助ける) / go on (続ける)
remember
- remember to do = 忘れずに~する(これからする)
- remember doing = ~したことを覚えている
remember to不定詞は「これからすることを忘れずにする」という意味になるのに対し、remember doing は「過去にしたことを今も覚えている」という全く違う意味になります。
Remember to change your password.
「忘れずにパスワードを変更しておくんだよ」
I remembered to go to the post office, but I forgot to bring the notification card.
「郵便局に行くのは覚えてたんだけど、不在表を持ってくるのをわすれた。」
I remember locking the door but not sure about the window.
「ドアに鍵をかけたことは覚えているけど、窓は閉めたか分からない。」
forget
- forget to do = ~することを忘れる
- forget doing = ~したことを忘れる(覚えていない)
forget to不定詞は「~しなかった(未完了)」という意味になるのに対し、forget doing は「過去にしたことを忘れてしまった」という意味になります。
I forgot to bring my mobile phone.
「ケータイを持ってくるのを忘れた。」

ちなみにもっと簡単に I forgot my phone. (ケータイ忘れた)でもOKです。
I forgot meeting her before.
「以前彼女に会ったことがあるのを忘れた。」
stop
- stop to do = ~するために止まる
- stop doing = ~することをやめる
stop to不定詞の場合の stop は、何かをするために歩いている最中などに「立ち止まる」という意味になります。
I stopped to smoke a cigarette.
「煙草を吸うために立ち止まった。」
stop doing は動名詞そのものをやめるという意味になります。
Stop smoking around me!
「私の周りで煙草を吸うのはやめて!」
try
- try to do = ~をしようとする
- try doing = 試しに~してみる
try to不定詞は何かをしようと頑張っている感じ、try doing は何かをするために手段を試すという意味になります。
I tried to sleep but I couldn't.
「眠ろうとしたが眠れなかった。」
I tried counting sheep to sleep.
「眠るために羊を数えてみた。」
go on
- go on to do = 新しい動作に移る
- go on doing = 同じ動作を続けてする
go on to不定詞は何かをしていて、それに続けて新しい動作に移るといったニュアンスです。
Read the questions well, then go on to answer them.
「質問文をよく読んで、それから(続けて)回答に進んでください。」
go on doing の場合は同じ動作をし続けるという意味になります。
He went on speaking for an hours.
「彼は一時間しゃべり続けた。」
help
- help to do = ~するのを手伝う・助ける
- help doing = (否定形で)~せずにはいられない
help に関しては、動名詞を付けるのは否定形の時だけになり、「~せずにはいられない」という意味で使います。
I can't help falling in love with you.
「あなたに恋せずにはいられない」
to不定詞の場合は「~するのを手伝う・助ける」という意味ですが、help の後の to を省略することもできます。
She helped to wash the dishes after dinner.
or
She helped wash the dishes after dinner.
「彼女は夕食の後皿洗いを手伝ってくれた」
need
- need to do = ~する必要がある
- need doing = (主語に)~が必要だ
need の場合も少し特殊で、need doing の場合は
My phone needs charging. = (主語 needs to be done.)
の様に、主語が人ではなく物の場合によく使われます。
need to 不定詞は普通に「~する必要がある」「~しなくちゃ」といった使用頻度の高いセリフです。
I need to wake up early tomorrow.
「明日は早く起きなくちゃならない」
意味は大体同じだけど状況が変わる動詞
以下の3つの動詞は、基本的な意味は to 不定詞でも動名詞でも変わらないのですが、動名詞を使うとその状況が既に存在しているというニュアンスになります。
like / love / hate

どういうことか詳しく例文でみていきましょう。
まず、 like / love / hate は to不定詞でも動名詞でも基本的な意味は同じになります。
I like watching movies. = I like to watch movies.
「私は映画を観るのが好きです。」
I love socialising with people. = I love to socialising with people.
「私は人と交流するのが大好きです。」
I hate taking with my mother in law. = I hate to talk with my mother in law.
「義理の母と話すのが大嫌いです。」
しかし会話の内容によっては、動名詞を使うことによって「その状況が今実際に起こっていて、それについて言及しているんだよ」というニュアンスになります。
I like being a mother.
母親でいることが好きです。(今実際に母親である)
I don't like working with my co-workers.
「同僚と働くのが好きではない。」(実際に一緒に働いている)
I hate being kept waiting.
「待たされるのがすごい嫌い。」(実際に待たされた)
また、会話の内容によっては I like to do と I like doing のニュアンスが変わる場合もあります。
例えば、
- I like cleaning the bathroom.
- I like to clean the bathroom.
この2つの文では、 I like cleaning the bathroom. だと「バスルームを掃除すること自体が楽しくて好き!」という意味になるのに対し、
I like to clean the bathroom. は「バスルームを掃除する行為自体が好きと言う訳ではないけど、清潔なバスルームをキープしたいからこまめに掃除するという考えが好き。」みたいなニュアンスになります。