
日本語には「空気が読めない」という言葉があり、KYという俗語まで存在しますね。
日本は空気を読むことを大切にする文化なのに対し、「欧米でははっきり言う事が大事なので空気を読まない文化」とよく言われます。

でも、もちろん僕らだって空気くらい読みますよ!
日本語の「空気が読めない」や「空気を読む」に似た英語表現だってちゃんと存在します。

"Read the air." じゃないよ。
「空気が読めない」という日本語に近い英語表現はいくつもあります。
それぞれのフレーズのニュアンスの違いや使い方を例文を交えて説明していきますね。
「空気が読めない」「空気を読む」とほぼ同じ意味の英語表現
以下の2つのフレーズは日本語の「空気が読めない」に一番ニュアンスが近い英語表現です。

フレーズを肯定文のかたちにすれば「空気を読む」という意味にもなるよ。
can't read the atmosphere
「空気読めない」と聞いて一番最初に頭に浮かんだ英語がこれでした。
atmosphere =「場の雰囲気」という意味です。
つまり
なので、「空気が読めない」にとても近い意味になります。
He didn’t mean it. He just can’t read the atmosphere.
「彼は悪気があったわけじゃないよ。ただ空気が読めないだけさ。」
can't read the situation
situation は「状況」という意味です。
「今どんな状況なのかが読めていない」という事です。
can't read the atmosphere にとても似ている表現ですね。
How dare you say such a thing? Read the situation!
「よくもそんなことが言えるわね?空気を読んでよ!」
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「空気が読めない」にとても近い意味になる英語表現
全く同じ意味にはならない場合もあるけど、使い方や状況によって「空気が読めない」という意味になるフレーズを紹介します。
can't feel the vibe
vibe とは、振動を意味する vibration(バイブレーション)が元になったスラングです。
vibe には「その場の空気感や雰囲気、人の表情やしぐさから伝わる感情」という意味があります。

あたかもバイブレーション(振動)のように雰囲気が伝わってくる感じだね!
Can’t you feel the vibe? She seems very crabby today.
「空気読めない?彼女は今日とても不機嫌そうだよ。」
can't take a hint / can't get a hint
take a hint/get a hint =「ヒントを受け取る」「ヒントに気づく」
という意味なので、
つまり空気が読めないという事になりますネ。

遠回しに言っているのに本意が伝わらない様な場合に使われます。

いわゆる京都人の「ぶぶ漬けでもどうどす?」が伝わらない感じ。
Why can’t you always take a hint?
「なんであんたはいつも空気を読めないの?」
Would you like some bubu-zuke?
「ぶぶ漬けでもどうどす?」
Yes, please!
「お願いします!^^」
(Oh no, he can’t take a hint.)
(嫌やわぁ、この人空気が読めへんわ)

エセ京都弁失礼。
また、肯定文や命令文で「空気を読む」「空気を読んでよ」という風にいうこともできます。
I said I’m very tired today. Take a hint.
「今日はすごく疲れてるって言ったよね。空気を読んでよ。」
I got a hint because she never replies to me.
「彼女から全く返事がないので察した(空気を読んだ)」
can't get a clue
clue は「手がかり」という意味の単語です。
get a clue で「手がかりをつかむ」という意味になります。

「事件解決の手がかりをつかんだ」みたいな使い方もしますが、状況によっては上で紹介した take a hint と同じニュアンスで「空気が読めない」という意味で使われます。
Get a clue! She likes you!
「鈍いわね!あの子あんたが好きなのよ!」
I implied that I want him to go home but he didn’t get a clue and stayed over.
「帰って欲しいことをほのめかしたのに、彼は空気を読めずに泊まっていった。」
can't read between the lines
between the lines とは「行間」という意味なので、can't read between the lines を直訳すると「行間を読めない」となります。
これはつまり
という意味です。
国語の文章読解の「この時筆者はどんな気持ちだったでしょう」的な問題が全く読み取れない、みたいな感じです。
これも can't take a hint と同じニュアンスで、遠回しに言っているのに本意が伝わらない様な場合に使われます。
Read between the lines. She is still upset about you.
「空気を読みなよ。彼女はまだあんたのこと怒ってるのよ。」
Although I told them that I didn’t sleep much last night, they came over for dinner. They really can’t read between the lines.
昨晩はあまり眠れなかったと言ったのに彼らは夕飯を食べに訪ねてきた。実に空気の読めないやつらだ。
That was a sarcasm but he couldn’t read between the lines.
皮肉を言ったのに彼には伝わらなかった。
can't get with the program
get with 〇〇 には「〇〇(仕事など)に取り掛かる」という意味があります。
転じて get with the program には「そのプログラムに従う」という意味をもちます。

その否定文である can't get with the program は当然「そのプログラムに従わない」という意味になるよね。
つまり「普通はこうするのが当たり前なのに、みんなそうしてるのに、まるでプログラムを無視するバグの様に周囲の期待と違うことをしてしまう」というニュアンスです。
He never gets with the program. She just does everything in her own way.
「彼女は決して空気を読まない。ただ自分のやりたいようにやる」